真空管ギターアンプQ&A


修理を依頼される前に是非お読みください。お金をかけずに改善するヒントがあるかも知れません。又下記事例に当てはまり納得してくださる方のご依頼をお待ちしております。大切な機材を修理する意味を見出したなら是非ご相談ください。意味のないご依頼はお受けしませんのでご理解のほどよろしくお願いします。

  1. 演奏中に急にパワーが落ちて音が出なくなった。
    • これはかなりショックですね。実際のアマチュアのライブでも見かけた時があります。私自身も経験しました。相当凹みます。電源回路の点検が必要ですが、プリ部が原因の場合もあります。又ヒューズが飛ぶ飛ばないで症状も異なります。
  2. 歪んだ小さな音しか出なくなった。
    • プリ部とパワー部で分けて調べるとどちらに原因があるのか分かります。但し製造から数十年が経過し、メンテナンスされていなければ電源部は確実に部品交換が必要です。プリ部も耐高圧の部品を使用していますので交換時期と推測できます。
  3. リバーブが掛かる時とかからない時がある
    • スプリングを使用しているものと、ICモジュールがあります。お互いに故障しているものもあれば、単純にポット(ヴォリューム)の不良である場合もあります。但し接点復活剤をそのまま吹きかける行為は絶対に避けていただきたいです。
  4. ガリが酷くて操作に困る
    • 極端に酷いガリは出力部にかなりの負荷がかかります。例えばライブの演奏中にプラグが抜けて、そのまま差したりすると同様に部品が不良化することもあります。エフェクターでも同様ですが酷いガリはクリーニングしましても短い時期に必ず再発します。消耗品ですが基板装着品が多く、多くを取り外し基板を露出させなければ交換できません。又特殊形状をしている場合はつまみとの関連性もありますので、部品選定入手に時間を要すことがあります。
  5. 真空管の劣化具合が分からない
    • これは難しい質問ですが、まず外観検査です。まず新品の正常な真空管を購入してみると、簡単な外観検査が出来ます。黒ずみ、変色、粉ふき、底抜けが分かります。中古で入手した機材についているものは必ずチェックしましょう。使用経歴が全く分からないものは交換をお勧めします。又真空管テスターも販売されていますので、装着できる管であれば数値で確認できます。
  6. ノイズが凄くて電源を入れるのが怖い
    • これ以上電源を入れるのは絶対に避けなければなりません。電源部の不良個所を特定するとともに消耗品は交換となります。因みに真空管アンプでは280v~450v前後の電圧が掛かっています。ですから電源部やプリ部の部品は400V~500Vの部品が使用されています。部品の選定も大切で寿命を左右する要素を持ち備えています。
  7. 真空管式のギターアンプのメンテナンス時期は?
    • 使用頻度と保管状況により左右します。私が所持していたBoogie キャリバー50とpeavet  vt- m120はライブ活発な時期で購入から1年くらいでノイズが目立ってきたり、音量が不安定になりました。当時の真空管も高圧の電解コンデンサーもメーカー保証は1000時間位ですので、一応の目安とお考えください。
  8. 真空管式アンプの修理日数はどれくらい?
    • 基本的に予備運転も含め7日間前後を目安とお考えください。但し入手困難なデバイス搭載品やガサゴソノイズ等微妙な接触不良の場合はテストを含めて日数を要します。
  9. 素人でも真空管アンプ修理は出来るかな?
    • ご自身の機材なら駄目ですとも言えませんが、各機材の取説に注意書きがあります。6でも記載しましたが、高圧感電は酷いショックを受けます。忘れたころにやる感電事故は本当にショックです。因みにソリッドステートアンプの40Wクラスでも感電はビビります。あくまでも自己責任でお願いします。