HEART MANギターフレット交換

珍しいブランドですが、鳴りとサスティーンが凄く良く弦高が低く引きやすいHEART MANギターです。

 

made in japan製の当時のギターは品質の良いものが多く、中古市場でもブランド品は結構な値で取引されています。

ここまでナット溝を深く掘ったギターを始めてみました。

特に1弦は指板に着きそうな程です。

なのでフレットも激減りです。

極限の擦り合わせをしたのでしょうか?

 

という位の摩耗です。

指板塗装の傷みも激しくラッカーが端から剥がれてきています。

 

良い意味でのレリックなのでしょうが、フレットを交換してナットも交換すればかなり使えるギターに変身します。

その前に全体のルックスをお見せします。

なんだ・・普通のストラトコピーモデルか?

 

と思われますが、その通りです。

 

でもネックの握りや造りが高級機種では無いのに良いのです。

弦を外して確認しますとナット溝を掘った形跡がありました。

 

恐らくフレットも擦り合わせしていたのでしょう。

 

6弦~1弦のピッチが32mmと通常のストラトより2mm程狭くなっているので、弦落ちしません。

既製品の微調整では対応できませんので、ナット形成となります。

 

このナットは接着が強く外すのに難儀しました。

 

恐らく全オーナー様はこのために極限の溝堀に挑戦されたのでしょう。

フレットを外すと指板のレリック加減が半端ではありません。

 

実はフレットも低すぎて抜き取り作業も難航しました。

全て抜取を終えた後です。

 

Rは9 1/2インチです。

 

先ずはラッカーを落として、その後R形成補正を掛けます。

微妙に塗料が残っていますと仕上がりに影響します。

ぎゅっと絞った鹿皮で指板を拭いては削り、残った塗料を見逃さないように慎重に作業します。

 

続く・・・('◇')ゞ