真空管アンプのバイアス調整


こんにちは!INDIANA-SOUNDSです。

怪しい写真はAMPEG SJ12-Tです。

このアンプはプリ部に流行りのオペアンプを使用しない、真空管サウンドなので基本的に歪みません。

20代の頃なら歪まなくてつまらないアンプだな~となるのでしょうが、50にもなりますと「ジャラ~ン」とコード引きした時の真空管の倍音がたまらなくなるのです。

昨晩は工房でこのAMPEGで実験を行いましたのでお伝えします。


実は単なる助兵衛心なのですが、お客様の修理で交換した不良管は捨てるしかないのか?

という疑問から、AMPEGならMarshallよりプレート電圧は高くないので使えるかも!という実験です。

写真は先週リペアを済まされた、白鳥様のMarshall DSL40CVに装着されていたパワー管です。

ソケット部が焼けて変色していまして、内部の配線も変色しています。

どれどれ・・・と電源ONしましたが・・・・赤熱していまい、ノイズも出てやっぱり駄目でした。

他の交換品も試しましたが、やはりノイズ発生で使用できません。

恐らくこの状態でスタジオ級の出音をしたら間違いなく逝ってしまいます。

皆さん私がモルモットになってお伝えしましたので是非ご参考に!

 

という事で新品のJJ EL34を装着しました。いつもはエレハモなのですが今回はJJです。

前回に不良部品を交換していますので即バイアス調整になります。

回路図は入手しましたが、数字や文字が良く見えないので直ぐにギターを繋いで行います。

 

プレート電圧は415Vになると濁った出音で420Vでは出音しません。逆に375V位に下げますと冷たい音になります。硬質な音と申しましょうか、真空管の温かみのある倍音がありません。

という事で380V~400Vあたりを行ったり来たり何度も弾きながら調整しました。

最終的に385~390Vに落ち着き385Vでいったん終了しました。家引きではこのくらいでしょうが、スタジオ級の出音ではもう少し上げたほうが良いと思います。

私よりもっと経験を積まれている方のブログでも同じ機種のリペ記録が掲載されていました。

この電解コンデンサーの耐圧を500Vに耐圧アップされていました。

私のリペアではその必要はありませんでしたが、同じEL34でも個体差がありパワーのある管になりますと上記耐圧アップは必要になってきます。

特にMarshallは回路が高圧になりますので、パワータイプの真空管選択お勧めできません。

ですからパワー選別をされている場合はなるべく低めの真空管の購入をお勧めします。

因みにオーバードライブの選定も行いました。

あくまでもクリーン~クランチをLIVEで使える!という設定ですが、このFULL DRIVE2がナイスでした。

新しいタイプのMOSタイプよりもこちらが良かったです。

クリーン主体のアンプでも真空管を使用していますと、歪の強いエフェクターはまず使用できません。

濁りますしピ~と煩いです。

という事で又次回にしましょう。